家族会議をしましょう 第3回「家族の時間割(水害編)を作りましょう」

家族会議をしましょう

家族の時間割とは、タイムラインのことです。「タイムライン」というのは、あらかじめ何が起こるか、その時『いのちを守る』ためにどうすればいいか、「いつ」「誰が」「何をするか」ということを家族で考えておくことです。

被災された方から、「まだ大丈夫」と思っていて逃げ遅れたという話をよく聞きます。避難の判断を誰がするのか、背中を押すのは「あなた」です。その時にパニックにならずに、家族で何をしたらいいのか、大切な命を守るために、準備しておけばよかったと後悔することがないように、あらかじめ考えておく機会を作りましょう!

家族会議をしましょう… 「家族の時間割(水害編)を作りましょう」

用意するもの

  • 住んでいる自治体から発行されているハザードマップ
  • 【A】やること一覧リスト ※【A】【B】は、このページのボタンからダウンロードできます。
  • 【B】家族の時間割シート(水害編)
  • 付箋紙(10枚x人数分)
  • 参考資料
    名古屋市:避難行動の目安 指定河川洪水予報
    「避難行動の目安」QRコード 「指定河川構図う予報」QRコード

行い方

  1. ハザードマップを開いて、わが家の周りのことを調べましょう。
    1. ハザードマップ上に、わが家の印をつける。
    2. 避難する先に印をつける。避難する先は複数個所を用意する。(分散避難)
      指定緊急避難場所や指定避難所以外にも、頑丈な建物の高い階、水害の危険のないところに住んでいる親せきや友人宅など。(垂直避難・分散避難)
    3. 避難する先への距離と、道順(複数)について家族で話し合う。
      土地の低いところを通らないように気をつける。
  2. 避難をするかしないかを決める。参考資料「避難行動の目安」を参照。
    頑丈な建物の高い階、水害の危険のないところに住んでいる方は、家に。
    暗くなってからの避難は危険です。
    家族で避難するなら何時までに避難するかなども決めておく。
  3. 避難の必要がない。集合住宅の高い階や高台にお住いのご家族。
    周辺の水がすぐにひかない場合のことを考えて、食料や日用品の備蓄を見直す。水、食料、トイレなど。
    ※排水口から汚水が逆流する可能性があるので、排水口に水のう(*)で蓋をする。
    (*)水のう…45リットルのごみ袋などに水を入れて重しとする。
  4. 避難までに「やっておくこと」を家族の時間割シートを見ながら付箋紙に書き出す。(10分くらいを目安に)
    1. わが家としてやっておくことを付箋紙に書き出す。思いついたものからどんどん書き出す。
    2. 持ち物については非常持出袋(*)を参照する。
      特に、コロナ禍での避難で必要なものを挙げるとすれば、体温計、マスク、消毒液、スリッパ、ポリ袋、ビニール手袋、石鹸、タオルなど。
      (*)家族会議をしましょう 第1回「非常持出袋の中身を決めましょう」
  5. 【A】「やること一覧リスト」に(4.ア)で書き出した付箋紙を項目別に貼る。やる人を決めていく。
  6. 【A】「やること一覧リスト」から【B】「家族の時間割」を完成させる。
    できるだけ早めに「リストアップしたやること」を済ませられるように、家族でよく話し合う。

注意すること

  1. ハザードマップの結果が浸水も少なく、比較的安全であっても今度の被害は、今までとは違うという意識で対応すること。
  2. 集合住宅で階層が高いと浸水被害はないと思われるが、ベランダの排水溝を掃除する。
    過去に、排水溝にポリ袋やごみがたまって、ベランダに水があふれて部屋に入ったという事例がある。
  3. 河川に近いところに住んでいる人は、平常時から水位を確認しておく。

執筆:防災・減災を考える自主グループ「エンジェルランプ」代表 椿 佳代

掲載日:2020年7月22日

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